米沢市指定有形民俗文化財(平成九年三月二十八日 指定)
現在地 | 米沢市大字簗沢字大代原 |
碑文 | 文政六年二月 草木供養塔 三簗沢村 |
大きさ | 高さ108㎝ 幅55㎝ 厚さ45㎝ |
材質 | 安山岩の自然石 |
建立月日 | 文政六年二月(1823年) |
種字 |
本草木塔は、文政6年(1823年)の建立で、三沢東部小学校の敷地内にある。碑文は、正面に「草木供養塔」、向かって右側に建立年月の「文政6年2月」、左側に建立者である「三簗沢村」(東簗沢・西簗沢・入簗沢村)が刻まれている。また、側面には本塔の建立理由が、裏面には建立した世話人の名前が銘記されている。
刻まれた建立事由は、寛政6年(1794)に鈴木権右エ門ら3名が鹿之沢をはじめとした4つの沢を官府(米沢藩)に願い出て留山とし、後年の不意の事態に備えた功績が村に受け継がれ、その事蹟を草木塔に仮託して後年まで伝えるために建立されたという。つまり、本塔は顕彰碑的な意味をもつものとして創建されたといえ、江戸時代に建立された草木塔では唯一建立事由が知られる極めて重要な事例である。