2.大明神沢の草木塔

米沢指定有形民俗文化財(平成二十四年三月二十九日 指定)

現在地米沢市大字神原字刈安沢二
碑文安永九庚子天 講中 一佛成道観見法界
草木国土悉皆成仏 八月一日 口田沢村
大きさ高さ96㎝ 幅42㎝ 厚さ43㎝(写真右)
材質安山岩の自然石
建立月日安永九庚子天八月一日(1780年)
種字ウン

 本草木塔は、安永9年(1780)の建立で、現在確認されているものでは塩地平の草木塔と並んで最古である。もとは湯の花橋付近にあったものを他の2基の石塔とともに当地へと移設されたといわれている。

 碑文は塔頂部に阿閦如来を意味する梵字(種子)の「ウン」を置き、中央に「一佛成道観見法界草木国土悉皆成仏」と日本仏教の一節が刻まれている。向かって右側に「安永九庚子天」、「講中」、左側に「8月1日」、「口田沢村」とあり、建立年月日と建立者がわかる。本草木塔のように経文のみが刻まれているものは他にみられず貴重である。

 塔頂部の種子や隣接する「湯殿山三十三度参詣供」と「高平山大明神」の石塔からは山岳信仰を強く意識していることが窺われる。

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