10.神原の草木塔

米沢市指定有形民俗文化財(平成二十四年三月二十九日 指定)

現在地米沢市大字神原字須田屋敷一
碑文文政六年未天 草木供養塔
八月八日 神原
大きさ高さ76㎝ 幅50㎝ 厚さ37㎝
材質安山岩の自然石
建立月日文政六年八月八日(1823年)
種字

 本草木塔は、文政6年(1823)の建立で、神原集落の西方、勝軍地蔵尊の境内に所在する。

 碑文は、中央に細文字調の一杯彫で「草木供養塔」とあり、向かって右側に「文政六未天」、左側に「8月8日」と建立者である「神原」と刻まれている。

 かつては、大峠喜多方街道(旧国道121号線)が地蔵堂の前を通っており、草木塔や他の石塔も人目につきやすかったが、現在は地蔵堂の後方に新道が築かれ、目立たなくなってしまっている。

 地蔵堂の境内は、庚甲塔等7基の石造物が隣在する重要な庶民信仰の拠点となっていたものと推測され、地蔵堂では女性信者を中心とした祭祀が行われている。

 草木塔についても神原地区の年中行事の一環として祀られていた可能性が高く、村落における草木塔の役割を考える上で注目される。

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